「い、いとこって、あの……?」


「そうだよ、血繋がってんだよ。響子がバラしたら殺すって言うから言ってなかったけど」


「幼なじみって言うのは……」


「二歳ぐらいの時から家が近所でずっと遊んでたから別に嘘じゃないだろ?だから、俺からしたらアイツは妹みたいなもんなんだよ」



全く知らなかった。

というより聞かされなかったらそんなこと夢にも思わないよ!


(でも…確かに、今思うと響子ちゃんに対する態度って兄弟っぽい感じはあったかも…)


こんなに絡むのは恋愛感情があるからかなーって思ってたけど、それにしては淡白だなってなってたから謎が解けてスッキリだ。



「響子ちゃんも言ってくれれば良かったのに…」


「アイツ変な所気にするからなぁ。お前ならよく分かるだろ?」


「分かるよ……それでいて天然で寂しがり屋で…」



私がそう言うと、望月君はニコニコと笑い始めた。
一体どうしたんだろう。



「響子さぁ、多分お前に酷いこと言ったの後悔してると思うんだよね。あの後べそべそ泣いてたらしいし」


「え!?きょ、響子ちゃんが泣いてた……?」


「うん、もとっ……俺の知り合いが見たって言ってた」


「それはもっちーが怒鳴ったからじゃなくて?」


「俺がちょっと怒ったぐらいじゃ泣かねえだろ」




言われてみれば、響子ちゃんは怒られたらその三倍相手に怒り返すぐらいしっかりした子だった。

でも後悔してるってことは、私のこと嫌いになってないのかな?



「その話が本当なら……仲直りしたいなぁ、響子ちゃんと…」


「おーおー、さっさと仲直りしろよー」


「もっちーさん、協力して頂けると…」


「なんだよ、この期に及んで協力しないとでも思ったのか?」




も、もっちーさん……!

爽やかな笑顔で応えてくれた望月君にやる気がみなぎってくる。

ありがとう、もっちー…!


望月君にお礼を言って、響子ちゃんの顔を思い浮かべながらまた仲良くなれる事を祈った。