***



「...............っ、うそ、いない、」



飛岡くんに背中を押されたあと。



私は慌てて、中庭へと向かったけど。



もうそこには、湯田くんの姿はなくって。



それでも、湯田くんに、
聞きたいし、言いたいから。



だから、
私は無我夢中で、湯田くんを探した。



体育館に、体育倉庫。



グラウンドに、音楽室。



パソコン室に、美術室。



思いつく、
ありとあらゆる場所を探してもいなくって。



「もう、残ってる場所は..................、」



私は、そう呟いて〝ある場所〟へと向かった。



湯田くんに会うため、
階段を1段ずつ、ゆっくりと登る。



そして...........................