湯田くんの様子がおかしかった日から数日。



いつも、学校帰りには、
〝湯田くんのマフラー〟になることが決まった公園で。



私は、湯田くんを、マフラーのように、
包み込んで抱きしめているんだけど............



「美波ちゃん!
最近、湯田くんと仲良いよね!」

「.........ぅ、ゴホッ、」



決して、〝仲良い〟わけではないけど。



珍しく、察しのいい雪歩。



そして...........................



「それでね、2人を誘おうと思って!」



そう言って、
お金のように広げて見せられたのは。



間違いなく、遊園地のチケット。