こんなエゴサーチ的なことをしても意味がないと言うことを知ったのは、それから十分後ぐらいだった。無意味な情報しかなくてはそれこそ意味がない。
「しかし、翆が不倫―――ねぇ…」
この噂が本当だとすると、機会はいくらでもあった。今回のパリ公演の話だってそうだ。もし翆はその不倫相手と会うために一週間俺と離れたかったとしたら?
いや、そんなことバカげてる。俺は翆を信じてる。
額に手を置き、深いため息をつく。
視点を変えて今度は”八神 結”と言うワードを検索してみた。もし結の存在が知れていたら、翆との関係がハッキリする。
が、しかしこちらはそれほどの情報はなかった。結の名前でアカウント検索もしてみたが、しかしどのSNSにも本名での登録はなかった。
まぁこのご時世本名でアカウント名を登録することなんてないか。て言うことは違う名を語ってると言うことになるが、流石に特定は難しい。
仕方なしに”八神 結”と検索してみたら、
ん?
”八神 結、マジで可愛い~!”
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”俺も見た!東高だろ?可愛いうえに頭もいいなんてなー!”
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”はぁ?あんなのビッチじゃん。誰でも寝る女って有名だよ”
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”ビッチはお前だろ?俺の結ちゃんは天使だ”
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”天使とか言っちゃってキモ”
等々、いくつも投稿があった。しかもいかにも盗み撮り、と言う結の写真がいくつも上がっていた。その写真はミルクティブラウンの髪ではなく黒色で、こうやって見ると益々翆に似ていた。俺の知らない制服姿、あるショットは笑っていて、あるショットは真剣な顔をしていた。これは犯罪なのではないか?
しかしなるほど、結はあの年代にモテると言うわけか。まぁ歳をとったら翆の顔になるから、その翆に惚れた俺は妙に納得。モテる反面、謂れのない恨みをかうこともあるが。



