「音夢ちゃ~ん!」

ランウェイを歩いていたら、客席のあちこちからわたしの名前を呼ぶ声が聞こえた。

わたしを応援してくれている人達が、この広い会場にこんなにたくさんいるんだ。

「ありがとう」の気持を込めて最高の笑顔でポーズを決めて舞台袖へ戻った。

「お疲れ様!音夢ちゃん大成功だね!」

「良く頑張ったな、美夢」

舞台袖に戻ると、真っ先に凛ちゃんと皇月先輩が声をかけてくれた。

その後は一旦楽屋に戻って休憩となり、全てのモデルさん達がランウェイを歩いたあと、
クライマックスにもう一度衣装替えをしてステージに出ることになっている。

楽屋にあるモニターで他のモデルさん達のショーを見ていたら、あっというまに時間が過ぎて、気づけばイベントのクライマックス。

再びステージに立つと、変わらず温かい拍手と歓声で迎えられた。

「さあ、いよいよイベントもクライマックスということで再びモデルの皆さんに登場して頂きました。最後に会場に来てくれた皆さん、いつも応援しくれているファンの皆さんへ一言ずつお願いします」