私は初めてちゃんと恋をした。
たまに、だが彼の悪い噂も聞いた。

「あいつは惚れっぽい」だの、
「あいつは浮気性」だの。

たくさん聞いてきた。でも、それでもそれすら愛おしかった。
それすらも、彼のいい所とそう思えた自分がいた。

「恋は盲目」

まさにその通りだった。
周りは気にしなかった。と言うよりかは、気にならなかった。

毎休み時間、彼の席に行った。
話すことはなくとも、驚かせに行ったりした。


何気ないやり取りで笑いあっていることが、学校へいくいちばんの理由だった。