無自覚なまま、愛を蓄えて。


どうしてこうなったんだろう……。


梓くんの誘いに嬉しくなって周りのことが見えてなかった。ちゃんと言われた通りに茂みに隠れてればよかった。


こんな形で、“はじめて”を奪われるくらいなら、梓くんと関わらなければよかった……。


じわりと涙が滲む。


抵抗も出来ない自分に情けなくなって。


何もかもがどうでも良くなった。こんな気持ちになったのは、2度目かもしれない。


ーーコンコン。



「ちっ。いいとこなのに。誰だ!」



服を脱がされそうになった時、不意にドアのノック音が部屋に響く。


その事に気づいた早乙女くんは、舌打ちをすると私から離れていく。ようやく自由の身になった私だったけど、力が抜けて、そのままソファに横になっていた。



「なんだよ」


「すみません、ですが……奴らが、来ました」



ドア付近で話をしているのだろう。


顔は見えないが、JOKERの仲間がいるんだ。