無自覚なまま、愛を蓄えて。


少し安心した。



「か、勝手に見ないでくださいよ!」


「だって〜。あんな可愛いもの見ちゃったら見ちゃうもんでしょ!なになに、優星ちゃんの知り合い!?」



マスターは目をキラキラと輝かせながら質問しまくる。50代半ばのおじいさんのはずなのに何故か可愛いモノと恋バナが大好きで。


お客さんとよく恋バナして盛り上がっていたな……なんてことを思い出す。



「し、知り合いというか、幼なじみというか……」


「え?幼なじみいたの?しかもあんなかっこいい子?」



マスターにしつこく聞かれ、もごもごと言葉を濁しながら答えるともっと食いついてきた。


これは長引くかもしれないっ……!



「あんなかっこいい子、初めて見たわ。お名前はなんて言うの?」



そっとため息をついているとマスターが名前を聞き出そうとして来る。教えていいのかなぁと思いつつ、これは答えるまで引かないなと半ば呆れながら小さい声で答えた。