無自覚なまま、愛を蓄えて。


私が怖がってるのかと思ったのか、何故か前に立ちはだかる千弦くん。


梓くんと私の間に入ってきたせいで2人の顔がよく見えない。



「あのー……千弦くん?」


「俺の事はちづって呼んで!って、梓くん、顔が怖いよ?」



千弦くんの名前を呼んだだけなのに反発を食らってしまう。……どうしたらいいんだろう、この状況。


というか、ほかの2人は?


目の前には3人しかいない。紫苑くんと玲夢くんが見当たらず、キョロキョロと見渡す。



「こんな顔をさせてるのはお前だと気づかないのか?ちづ?」



……ひっ。


梓くん、お、怒ってる!


目線だけ動かしていると怒っている梓くんの声が。


久しぶりにこんな低い声聞いた。



「ねぇ。後ろから変な音聞こえない?」



状況を上手く呑み込めずにいると、いつの間にか横に玲夢くんが立っていた。


紫苑くんもいるようで、ようやくみんながそろう。