彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)









「貴様ァ!!!」








騙されたと思いながら怒鳴れば、すまし顔で奴は言った。










「相変わらず猫が好きか?」

「なんのことだ!?」

「お前にこれを預けとく。」










そう言って小ぶりの巾着を差し出してきた敵。
それだけでも十分不愉快だった。
だから拒否した。










「毒婦の孫から物乞いなどできるか!!!」

「凛道蓮と真田瑞希の血液でもか?」

「なに!!?」

「いらねぇのか?」










思わず受け取り中を見れば、細長い容器に赤い液体が入ったものが2本入っていた。










「手元にあると困る。処分にも困ってたから、やるよ。」










その言葉で、1つの事実が判明する。










「お前まさか!?2人のドナーの検査をしなかったのか!?」


「愛人の検査はしたって言ってるだろう?」










そうわしに告げると、封筒を差し出す。












「それで高野湖亀と高野槙雄と檜扇達比古の悪事の落とし前にしろ。」












そう言われ、封がされてない中身を見れば――――――――










「な、なんだと!?」










真田瑞希が檜扇湖亀のドナーに『適合』と書かれていた。










「その紙切れに書かれた内容は、お前と俺だけの秘密だ。」










口元だけで笑いながら言うと、バイクにまたがる檜扇柊護。










「親父は愛人が多すぎる。今から、相続問題で頭が痛い。」
「まさか――――――――父親の他の愛人の子供達の血液を、凛君と瑞希君の血液だと偽って検査に出したのか!?」
「親父は世田谷区の愛人の存在も、そいつとの間に息子が2人いることも忘れていた。向こうも今さら金もいらねぇし、関わりたくないから、接触しないことを条件に血液だけくれたぜ。」
「そうだったのか・・・!?つまりお前は、瑞希君と凛君は適合する可能性が高かったから、2人を守るために他の愛人の子供の血で偽装したのか!?」










わしの問いに答えない極悪悪女の孫。