Felicita(フェリチータ)を後にしたわしは、バス停でバスを待っていた。
暴走族の集会というのは、真夜中にする者だと思っていたが、チームによって違うらしい。
特に、暴走族の中でも特殊な龍星軍の集会は、その日のメンバー全員の都合に合わせてするらしく、今日のような夕焼けから始めることもあるらしい。
瑞希君が饅頭のお礼にと、ノンカフェインだけでなく、お土産に洋菓子を持たせてくれた。
Felicita(フェリチータ)の店で出している人気商品らしいので、今から食べるのが楽しみだ。
(しかし・・・さすがにしゃべり過ぎたかのぅ・・・)
10代の子供に、凛道蓮君に、皇室の闇を話し過ぎた。
証拠もないことまでしゃべってしまった。
深く追求すれば、根掘り葉掘り調べれば、本当に殺されるかもしれない話までしてしまった。
「なぜじゃろうな、竜憲兄上・・・。」
なぜ、凛道蓮君に話してしまったのか。
(年寄りが若者を、それも子供頼りにしているということなのか・・・?)
一番相談したい相手は、もうこの世にはいない。
だから、自己完結させるしか方法はない。
「凛道蓮君とは、不思議な子だ・・・。」
そうつぶやき、オレンジに染まる空を見上げた時だった。
ギュウオオン!!
「ん?」
爆音が近づいてきたと思ったら、わしの側で止まる。
停止したバイクにまたがっていたのは―――――――――
「檜扇柊護!!?」
憎っくき、檜扇家の後継者だった。
「フン!!」
気分が悪くなったので無視する。
これに相手は、気にするそぶりも見せず、バイクを止め、無言で降りてくる。
こっちに近づいてくる。
「ああ、胸糞悪い!!現在進行形で、縁起が悪いものを見せられている!!」
そう言ってそっぽを向く。
何か仕掛けてきても、無言を貫くか、力任せにねじ伏せればいい。
そう思っていた。
「にゃ~♪」
「なに!?」
推定8か月ぐらいのネコちゃんの声がした。
(ねぇーこチャン♪)
反射的に鳴き声のした方を見れば―――――――――
「あ!?」
「くっくっくっ!」
ボイスレコーダーを再生している檜扇柊護がいた。
〔★猫好きじいさんはダマされた★〕


