「生徒を守るのが教師よ。だから、安心して私に助けを求めていいの。」
「後藤先生・・・!」
「今まで1人で抱え込んで、ツラかったね?もう我慢しなくて、頑張らないでいいんだよ?」
そう優しくささやくと、ギュッと私を抱き寄せてくれる若い女性教師。
「―――――――後藤先生・・・!!」
つらかった。
(宿題を見せていただけだったのに。)
苦しかった。
(昨日までの友達が突然、何の前触れもなしにいじめる側になったことが。)
悲しかった。
(私がいじめられてる側だと訴えても、すべてもみ消されてもてあそばれた。)
惨めだった。
(挙句の果てには、レイプまでされそうになった・・・・・!!)
周りが敵ばかりで怖かった。
(家族さえ、信用できない。)
私はなにも悪いことしてないのに!!
それなのに――――――――・・・!!
「何も悪いことはしてないのに、ずっと理不尽な目にあってきた・・・!」
たった1人の女子生徒の―――――渕上ルノアの気分で、いじめを受け続ける日々。
「気に入らないから」という理由で、虐げられる毎日。
「私は何もやってないのに!!」
感情が爆発し、自然と荒げた声になる。
怒りなのか、悲しみなのか、握りしめた両手のこぶしが震える。
そんな私の両手に、透明なマニュキュアのついた両手が、それぞれ重ねられた。
「そうだね。菅原凛さんは、なにも悪くない。」
「後藤先生・・・!」
私を肯定すると、真剣でな表情で、私の目を見ながら仰った。
「大丈夫、先生は、あなたの味方だから―――――――!!」
抱き合っていれば、自然と頬に涙が伝う。
ああ・・・私、ツラかったんだだと・・・今更ながら、再認識したのだった。


