彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「生徒を守るのが教師よ。だから、安心して私に助けを求めていいの。」
「後藤先生・・・!」
「今まで1人で抱え込んで、ツラかったね?もう我慢しなくて、頑張らないでいいんだよ?」





そう優しくささやくと、ギュッと私を抱き寄せてくれる若い女性教師。





「―――――――後藤先生・・・!!」





つらかった。

(宿題を見せていただけだったのに。)



苦しかった。

(昨日までの友達が突然、何の前触れもなしにいじめる側になったことが。)



悲しかった。

(私がいじめられてる側だと訴えても、すべてもみ消されてもてあそばれた。)



惨めだった。

(挙句の果てには、レイプまでされそうになった・・・・・!!)



周りが敵ばかりで怖かった。

(家族さえ、信用できない。)





私はなにも悪いことしてないのに!!





それなのに――――――――・・・!!





「何も悪いことはしてないのに、ずっと理不尽な目にあってきた・・・!」





たった1人の女子生徒の―――――渕上ルノアの気分で、いじめを受け続ける日々。

「気に入らないから」という理由で、虐げられる毎日。






「私は何もやってないのに!!」





感情が爆発し、自然と荒げた声になる。
怒りなのか、悲しみなのか、握りしめた両手のこぶしが震える。
そんな私の両手に、透明なマニュキュアのついた両手が、それぞれ重ねられた。








「そうだね。菅原凛さんは、なにも悪くない。」
「後藤先生・・・!」








私を肯定すると、真剣でな表情で、私の目を見ながら仰った。








「大丈夫、先生は、あなたの味方だから―――――――!!」








抱き合っていれば、自然と頬に涙が伝う。

ああ・・・私、ツラかったんだだと・・・今更ながら、再認識したのだった。