彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「オリジナルを破棄されたら困るから!証拠隠滅防止のために、コピーを私に預けてもらえない?」
「構いませんが・・・私のいじめ日記のコピーをどうなさるおつもりですか?」
「手始めに、県の教育委員会に送ります。」
「え!?」
「本来は校長先生か理事長に提出すべきだけど、渕上財閥に買収されている。本丸に証拠を直接送った方が確実だわ。」
「そうかもしれませんが――――上手くいくでしょうか?」
「上手くいく!気持ちで負けちゃダメよ、菅原さん!敵はおそらく・・・教育委員会の返事待ちの間に、菅原さんを間違いなく、いじめてくると思うから―――――――いじめを受け次第、即警察に通報して!」





なるほど・・・後藤先生も考えたものね。
ダブルパンチをくらわせるのか。





「そうすれば、菅原さんの環境が好転するはずです。」





確かに、いい作戦ではある。



(成功すればの話だけど。)





「後藤先生のお話はわかりました。しかし、失敗する可能性もありますよね?」
「そこは裁判と同じ!正義が勝つまで訴え続けましょう!」





(ポジティブだな、この人・・・)





〔★失敗を恐れないタイプだ★〕





「青山学院の伊知地萌子事件みたいに、長いものには巻かれろって選択、菅原さんにはしてほしくない!権力に屈してほしくない!だから私も、菅原さんと一緒に、渕上さんと井谷先生達と戦うわ!」
「後藤先生・・・」





そんなことをしたら――――――――





「私に付き合ったら、教師を辞めさせられるかもしれませんよ・・・!?」
「覚悟の上よ!それだけ、渕上ルノアがしている犯罪は重罪なの!!」
「ですが―――――――!」

いいのだろうか?

(この人を、後藤先生を、担任でも、担当教科の先生でもない人を、巻き込んでもいいのだろうか―――――――――――!?)

「菅原さん、私のことなら気にしないで!!」





私の内心を見透かしたように、後藤先生は言った。