「な、なに、柊護くん・・・?そんな、こ、怖いお顔をして・・・!?」
「母さん、大事(おおごと)にしないで下さい。」
「大事じゃない!!私はあいつに償いを―――――!!」
「防犯カメラですべて見た。親父がどこをさされたか、この場で話しましょうか?」
「や、やめてくれ!!急にどうしたんだ、柊護!?なんで、俺の立場を悪くするようなことを言うんだ!?」
「そうよ、やめて柊護くん!!なんでそんな意地悪をするの!?」
「いくら、我が家に警察が手を出せないとはいえ、俺の会社の前で騒ぎを起こさないでくれませんか?従業員たちの目もあるんですよ?」
その言葉で気づく。
私達を遠巻きに見ている、シルバー社の従業員達の集団の存在に。
「あれ、社長のご両親?」
「確か、お母様の方は元皇族よね?」
「また、柊護社長に迷惑かけてるのかよ・・・?」
「皇族だった割には、口調が乱暴じゃない・・・?」
「まさか・・・噂通り、税金の仕送りうけてるのかな・・・?」
ヒソヒソと・・・父親ではなく、母親を見て話している従業員達。
「自重してもらえませんか、母さん?」
「そ、そんな!なんで私が悪く言われて―――――――意味わかんない!」
悪態つきながらも赤面しているので、恥という感情は持っているらしい元皇族。
「俺のメンツをつぶす気ですか、父さん、母さん・・・・!!?」
「わ、悪かった、柊護!」
「・・・二三人君への無礼は許せないけど、今回は柊護くんの顔を立てるわ・・・!!」
ヘルメットマンさんが念押しすれば、大人しくなる馬鹿両親。
「檜扇柊護御一家よ、妥協してくれてありがとよ!!そういうわけだから凛道蓮とその保護者達!!社長様御一家の気が変わらないうちに消えな!!」
「バラさん・・・」
「お、おじさん・・・!」
(手助けしてくれたの!?)
そんな思いで見ていれば、おじさんと目が合う。
反射的に会釈をして頭を上げれば、おじさんはしかめっ面をしていた。


