彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)









「え!?俺脅迫の材料にされてるの!?」
「そうだろう、檜扇柊護?」
「人聞きの悪いこと言うな、真田瑞希。」
「オメー・・・何企んでやがる?薄気味悪いほど、お優しいじゃねぇか?」
「俺はいつも通りだ。牙が折れたのはオメーの方だろう?」








そう言いあうと、どちらともなくメンチをきりあう2人。










(ど、どうしよう・・・。)










ハラハラしながらそれを見つめる私。
そして気が付く。










(あれ・・・瑞希お兄ちゃん、本気で怒ってる感じじゃない・・・?)










メンチをきってはいるが、メンチをきっているだけ。
それは檜扇柊護さんもそうだが、なんというか―――――――――――










(見つめあってるだけ・・・・・・・・?)










そう思えるようなガンの飛ばしあいだった。












「あーあ!警察はつれーなぁー!!」












ふいに、バラさんが拡声器から口を放し、素の声で叫ぶ。










「警察は民間の争いには、中立の立場で対応しなきゃならねぇ!!民間人同士のもめごとは見守るしかできないんだよなー!!」
「おじさん?」
「つーことで!!檜扇柊護が責任をもってご両親を、真田瑞希達は凛道蓮を、連れ帰るところを見届けることにするぜ!!」

「おじさん!」

(おじさんがヘルメットマンさんの提案にのった!?)










そう理解した時、ヘルメットマンさんが口を開いた。












「聞いたか、悪ガキ共!!!警察からの解散命令だ!!とっと帰れ!!!」












おじさんの口から帰宅を促す言葉が出る。










「おじさん!!」
「冗談じゃないわ!!凛道蓮には、二三人君が受けた屈辱以上の苦痛を――――――!!」



「・・・母さん・・・!!」










檜扇柊護が自分の母親を呼ぶ。
にらみつけながら、瑞希お兄ちゃんに向けた以上のメンチをきりながら見る。