「出せ!!」
「はい?」
「息子の檜扇柊護をさした凶器を出せ!!」
「いや、持ってないですけど?」
「なるほど~!つまり、逃げてくる途中で捨てたというわけか!?」
「そんなことしてません。」
「あるいは、コートの中に隠している右手に持っているということか!?」
「さすが二三人君!!名推理♪」
「だから!!持ってませんよ!!」
そう伝え、右手を引き抜いてみせる。
それで浮かれていた馬鹿夫婦の表情が変わる。
「なんだよお前!!?台本通りしろよ!?」
「え?これ、お芝居なのですか?」
「よくも二三人君の顔に泥を塗ったわね!!許さないんだから!!」
「そっちが勝手に勘違いしただけでしょう?」
呆れながら、勘違いしている馬鹿達を指摘した時だった。
「「「「「二三人様!!」」」」」
「おお、来たか!?俺の親衛隊!!」
大きな足音に合わせ、体格の良い男性が5人ほどやってきた。
(うわ~援軍きちゃったよ~)
馬鹿夫婦だけなら秒殺だけど、あの5人・・・武術の心得があるな・・・
(1人で5人と戦うのか・・・)
いつでもトンファーを出せる姿勢を取れば、口ひげ超エロ親父が言った。
「この場でお前をリンチにするのは簡単だが、それじゃあ面白くない!!」
「あなた・・・僕のこと嫌いでしょう?」
「大嫌いだね!!母親そっくりの瑞希も大嫌いだ!!」
「私も大っきら~い♪きゃははははは!!」
庶民生まれの口ひげエロ親父はともかく、上品な皇室で育ったはずの女が品のない笑いが、私を不愉快にした。


