彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「きゃー!?なんの音!?」

「社長室よ!?」





さっきお茶菓子を運んでくれた美人さん達の叫び声が聞こえたところで、小動物モード、ON!








「大変だよぉ!!社長さんあてに届けた郵便物、爆発しちゃったぁー!」








驚く若いお姉さん達にそう伝えてから、体格の良いガードマンさんの服を掴む。








「助けて下さい!ぼ、僕、お医者さんを呼んで来いって、言われて!!負傷した社長を助けてぇ!」
「なんだって!?檜扇社長がお怪我をされたのか!?」
「社長に何かあれば、わが社はおしまい・・・」
「早く社長の元へ行ってよ!」
「わかりました!」
「ガードマンさん!僕も行くぅ!」
「ダメだ!子供は下がってなさい!」
「そうよ!ジッとしてるのよ!?」
「危ないから、あっちへ行ってなさい坊や!」
「う、うん!」








コクコクとうなずきながら、震えるふりをして、体を動かす。
もう一度、左ポケットに手を入れて、残りを床にたたきつけた。








「あ、お兄さんとお姉さん達、危ない!!」

「「「え!?」」」


バーン!ドドドーン!!


「「きゃああああ!?」」

「「うおおおお!?」」








軽く光って、煙が上がる。
その隙に、パッと逃げる私。








(さすが、つなぐの忍者道具!効果抜群!)








感心しながら、エレベーターへ向かう。

ここは、35階建て。









(ここで、残りを使う!)








もう一度、左ポケットに手を入れて、その残りをエレベーターの方へ投げつけた。








ドーン、ドーン!!








それで、オフィスらしい場所から人が出てくる。





「な、何の音だ!?」
「え!?煙!?」
「いやぁああ!?火事!?火事!?」

「火元はどこだ!?」
「消火器はどこ!?」
「死にたくなーい!」
「助けてくれぇー!!」





大騒ぎする罪もない従業員達。

心の中で謝りながら『ドア』を開ける。








「よし!」








ドアを開けた先に会ったのは、エレベーターに隣接する階段。

煙でシルバー社の方々の視界が遮られている隙に、階段から逃走した。








「あはははは!ざまーみろ!悪いことしたら~天罰が下るんだよ♪」









そう言った私の言葉は現実になる。








ガッ!

「え?」

つまずく。

足がもつれる。


「ああああああああああああ!?」


ゴロゴロゴロ!!


「えー!?なんで!?」








階段から転がり落ちていく私。





〔★凛に天罰が下った★〕