「本当ですか?本当に――――――――凛道蓮と、真田瑞希様のドナー検査とDNA検査をされたのですか?」
「愛人の血液を使ったから間違いない。」
「!?」
その言い方に、違和感を覚える。
なぞかけのような言葉。
私は少し考える。
そして気づいた。
「その言い方だと、檜扇二三人には、僕ら以外にも愛人の子供がいるということになりませんか?」
そう問えば、目を細めて私を見るヘルメットマンさん。
次に口を開いた時、彼の返事は私が望む答えではなかった。
「両親は離婚しないで、現状維持を続けることが決まった。」
「ラポン王女が愛想をつかしたのですか?」
「タイの国王が強制的に連れ帰った。」
「タイの国王が!?」
「お忍びで来て、側室の親子達もろとも連れて帰った。」
「そうなのですか!?」
「ついでに、親父をぶん殴って帰ったぜ、タイの国王陛下は。」
「あ、それは良いことですね。」
〔★殴られて当然のことをしている★〕
「俺には俺の都合がある。」
タバコの箱から、一本取り出して加えるヘルメットマンさん。
「臓器移植手術で祖母は助かった。1番よかったのは、祖母に愛人の血が入らなかったこと。愛人の血が入ると困る。我慢ならねぇーからな。」
愛人の血が入ると困る?
愛人の血が入るとこま―――――――――――!?
「それは瑞希お兄ちゃんのことかっ!!?」
言葉を理解した時、怒鳴っていた。
檜扇柊護にむけてメンチを切れば、無表情で言われた。
「そうだ。愛人の血なんて、冗談じゃねぇーんだよ。」
なんて言い方するの!?
「瑞希お兄ちゃんのお母様は、好きで愛人の立場になったんじゃない!!」
「結果がすべてだ。簡単に、男を信用し過ぎるんだよ。愛人体質があったんじゃねぇーの?嫌だねー」
「そんなに愛人の子を毛嫌いするなら、どうして僕を助けてきたのですか!?正体を隠して、危険をおかして、身を挺して助けてくれたのですか!?」
「・・・ヘルメットをして助けてきた件は、祖母に凛道蓮の臓器が適合するかもしれなかったからだ。愛人のガキの臓器を使うのは、本当に最終手段。代用品に死なれては困るからな。」
(代用品―――――――――!!)
「その言い方、やめて下さい!!」
「あん?」
「瑞希お兄ちゃんのこと、代用品というのはやめて下さい!!あの方には人権があります!!物みたいに扱わないで下さい!!」
ガンを飛ばしながら、冷たい表情でヘルメットマンさんは言った。


