「うははは!襟足君は、何キレてんねーん!?」
このタイミングで、トイレから帰ってくるヤマト。
「ああ、なんかお客さんみたいなんだけど・・・」
「うははは!雷太に任せて、評判落とさへんかー!?いやいや、closeの看板出しとるのに、早朝からくる奴の方が非常識ねんな!そんな客なら減ってもかまへんか!?」
「うん、そう思って、対応を任せたんだけど―――――――――あ、ドリンク飲むよね?コーラでよかった?」
「うははは!わしのことようわかっとるやないか、大親友―!!最近、炭酸摂取してへんかったけん、コーラ飲みたかったんよぉ~!さすが凛やね!」
「ありがとー」
コーラの入ったグラスを渡せば、美味しそうに飲み始めるヤマト。
「はああああ!?なんじゃそりゃあ!!?」
雷太の分のコーラが出来た時、雷太がマジ切れする声がした。
「俺は凛先輩の弟分なんだよ!!?その俺に話せないことなら、凛先輩の耳に入れる必要ねぇんだよバーカ!!」
「うははは!凛、凛!総長の訪問者は、凛に用事がある人みたいやでー!?」
「・・・そうみたいですね・・・。」
「凛先輩に会うまで通うとか、ストーカー宣言してんじゃねぇぞコラ!!!?」
「うははは!凛、凛!凛に会えるまで、頑張るらしいでー!?」
「・・・そうみたいですね・・・。」
「警察呼びたきゃ呼べや!!凛先輩に迷惑かける奴はパクられろや!!テメーがポリに連行されてくとこ、生配信で全世界に公開してやろうか!!?」
「凛、雷太と交代した方がええんちゃう?」
「そうします。」
自分の分のコーラにストローを指してから、キッチンから出る私。
そして、騒いでいる雷太の元へと歩み寄る。
「しつけーな、帰れやコラ!!凛先輩に、オメーみたいな怪しい奴を会わせられるか!!」
「雷太から見て、そんなに怪しいの?」
「怪しいわ!!凛道蓮と話がしたい、用件は凛道蓮にしか言えないって、こんな朝早くからたずねて来て、店も閉店中だってのに、凛先輩がいる前提で話してく――――――凛先輩!?」
「代ろう、雷太。」
後輩の背中を優しくポンポンすると、外へと一歩踏み出した。


