彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「瑞希ちゃんの心の傷は相当深いのよ?時間をかけてわかりあわなきゃいけないわ。心優しい貴女ならできるでしょう?」
「お義母様!!こんな下級国民に対して、なんて慈悲深いのですか・・・!!」

下級国民!?

(このアマ!!瑞希お兄ちゃんを下級国民扱いしやがった!!)

私の愛する人を侮辱するのは許さん!!

(てか、自分は上級国民だとでも言いたいわけ!?)

ふざけんな!!

親ガチャに成功しただけのクズが!!

(皇族じゃなくなったくせに、毎月両親と祖母から税金の仕送りをしてもらってるってエセ一般人のくせに!!)



「ずいぶん、上から目線で話をされるんですね?一般人になったはずの元皇族さん?」





我慢できなくなって発言すれば、キッと私をにらみながら元皇族は言った。





「子供は黙ってろ!!あんたも真田瑞希も、素直にお義母様の言う通りにすればいいのよ!!お義母様の望みをかなえるために役立てる栄誉を、光栄に思いなさい!!」
「それが人にものを頼むときの、皇族の教えですか?」
「違うぞ、凛。皇族の中でもコイツの宮家だけは、異常で非常識な家庭。他の宮家からも嫌われ、常にマナーが悪いからと注意され続けている底辺の存在だ。」
「無礼者!!私と私の家族を侮辱する気!?」
「ははは!まさか!一般人の底辺と、皇族の底辺の対話が出来ることを、とても光栄に思ってますよ~だ!」





そう言いながら、元皇族に、あっかんべーする瑞希お兄ちゃん。





「キィイー!!バカにして!!バカにして!!ばーかーにーしーてー!!!」
「未子ちゃん、落ち着きなさい。」
「だってお義母様!!」





元皇族のエキセントリックが最高潮に達した時だった。





コンコン!





病室のドアをノックする音。





「おばあ様、失礼します。」





その言葉で、誰がやってきたのかすぐにわかった。








「ヘルメットマンさん!!」

「檜扇柊護・・・!」








私と瑞希お兄ちゃんの呼びかけに、檜扇湖亀の孫は反応しない。
一直線に、祖母と母の元に歩み寄ると、静かな口調で言った。