彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「ごめんなさいね、瑞希ちゃん、蓮ちゃん。ばあばと瑞希ちゃんと蓮ちゃんが、昨日会ったということは夫や息子達から聞いたけど――――――思い出せないの。」
「「・・・。」」
「でも、記憶が消えるほど怖い思い出なんて、思い出さない方がいいと言われたから、このままで過ごそうと思うの。どうかこの年寄りにあわせて下さいね?」





優しい言葉をはいているが、さんざん昨日、部落差別をしてないのに部落差別だと連発した奴の言い分は信用できない。
檜扇竜憲さん達5人の殺害を自供した記録、私の腕につけてある時計型ボイスレコーダーで録音した。
念のため、録音したデータはたくさんコピーして、新旧龍星軍と臨時龍星軍の皆に渡した。まだたくさんコピーがあるから、いろんな場所に、お兄ちゃん達が個人で持っている貸金庫にも入れる予定でいる。
現に私も、コピーの1つをポケットに入れていた。
そんなことを知らない詐病ババアは、ニコニコしながら手招きする。








「蓮ちゃんと瑞希ちゃんを一緒に見られる日が来るなんて、ばあば夢でも見てるみたいで嬉しいわ。さあ、遠慮しないでこちらに来て下さらない?」
「よく言うぜ!!俺も凛も好きでここに来たわけじゃねぇ!!テメーらが警察使って強制的に呼び出しやがったんだろう!!?」
「え!?フジバラさんが、瑞希ちゃんと蓮ちゃんを知ってるからと、善意で連れてきたんじゃなくって?そう聞いたけど?ねぇ、フジバラさん?」
「・・・檜扇湖亀様の仰る通りです。」
「ちょ、バラさん!?」
「チッ!あんたまで、『長い物には巻かれろ』ってか!?」



〔☆良い子のためのワンポイント解説☆〕
長い物には巻かれろ:絶対に勝てない強い相手には、抵抗するより諦めて従ったほうが良いという意味の「ことわざ」だよーん☆彡社会に出ると、立ち向かって戦う勇気だけでなく、自分の身を守るために妥協する勇気も必要という意味だよーん☆彡