彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「おじさん、岩倉さんを脅しのネタに使われたのですか?そんなに岩倉さんが、大切なんですか?」
「・・・。」
「僕、岩倉さんは偏見を持ってるところがあるので、好きじゃないんですけど?」
「・・・偏見だと?」
「そうですよ。」





菅原凛の時にうけた屈辱を、思い出しながら伝えた。








「あの人、見た目に騙されて、真実を見つけられない人です。警察組織に残すよりも、放流させてサラリーマンにでもした方が、日本国民の安全が守られると思いますが?」
「ケッ!!顔あわせる程度の関係のお前が、よくもあいつの悪い癖を見抜けたな!?」
「そうでしょう、そうでしょう♪だから、このまま帰りましょう♪」
「悪いが、俺は荒川という部下を失うわけにはいかん!諦めてついて来い!」
「まだ脅しのネタがあったんですか!?」








〔★バラさんの人質は2人いた★〕





「へっ!徹底してるぜ、檜扇家は!!」





それまで黙っていた瑞希お兄ちゃんが口を開く。








「意地汚さの集大成も、ここまでくると感心するぜ!!」
「ハッキリ言わせてもらうぞ、瑞希!俺達を巻き込むな!!」
「そう思うなら、龍星軍に関わらなきゃいいじゃねぇーか?積極的に検挙しようとしてるのは、バラさんのチームぐらいだろう?」
「地域住民を味方につけて、ネズミ小僧気取りの活動してる卑怯もんに説教されたくないぜ!!」
「ネズミ小僧なんてしてねぇーよ。つーか、誤解がひどすぎだわ。地域住民が俺らを頼ってくるんだぜ?警察がもっと信用勝ち取らなきゃダメじゃねぇーの?」
「屁理屈ばっかりこねやがって!!」

バン!!








乱暴に、エレベーターのボタンを押すバラさん。
檜扇家の人間達と会う前から張り詰める空気。





(エレベーターまだかなぁ~・・・)





無意識のうちに瑞希お兄ちゃんの手の小指を握れば、そのまま手をつながれた。








ギュ!!

「あ・・・。」
「大丈夫だ、凛。お兄ちゃんが守ってやる。」








それまでの怖い顔が嘘のように、優しい笑みで私に語り掛ける好きな人。








「とことんブラコンだな!?」

チーン!








バラさんの皮肉を合図に、エレベーターが到着する。
乗り込み、目的の階まで身を任せる。
到着したら、VIP用のエレベーターに乗り換えて目的地に向かう。