「待てよ、バラさん!!凛をしょっ引く気か!!?」
おじさんの行く手をさえぎって、瑞希お兄ちゃんが立ちふさがる。
これにおじさんは、肩で大きくため息をつくと言った。
「しょっ引くんじゃねぇ!坊主と・・・凛道蓮と真田瑞希を連れて来いと命令されてんだよっ!!」
「なに!?」
「僕と瑞希お兄ちゃんを!!?」
「あんまりよー・・・手荒にしたくねぇから、大人しく2匹まとめてパトカーに乗ってくんねぇーか?真田瑞希と凛道蓮。」
けだるそうに・・・・・だけど、どこか不機嫌に言うおじさんの態度で、顔を見合わせる私達。
「僕と瑞希お兄ちゃんを、なぜ、警察に連れて行くのですか?」
「警察じゃねぇーよ!!」
「え!?じゃあ、どこですか!?」
「黙ってついてくればわかる。悪いことは言わねぇーから、大人しくした方が身のためだぞ~?」
やる気のない声で言われ、ますます困惑してしまう私達。
「オメーら2匹がきてくれないと、おじさん警察クビになるんだわ。」
「「「「「「クビ!?」」」」」」
声をそろえて聞き返せば、さらに大きなため息をついてからおじさんは言った。
「増税クソメガネの政権下で、無職になりたくねぇ。助けてくれねぇかな~?」
「「「「「「・・・。」」」」」」
おじさんから、まさかのヘルプコールを受け、反射的に瑞希お兄ちゃんを見る私。
そんな私に瑞希お兄ちゃんは視線を向けた後で、真顔でおじさんを見ながら言った。
「貸しってことなら、ついて行ってもいいぜ?」
「チッ!!ここぞとばかりに、貸しにしやがるとは!!!わーったよ!!!交渉成立だ!!!」
パッ!
「わっ!?」
「凛!!」
おじさんが私から手を放す。
落下する私の体を素早く瑞希お兄ちゃんが受け止める。
それに合わせて、1台のパトカーの後部座席が開く。


