「皇族を――――――――上皇妃の身内を殴った!!死刑よ!!死刑!!」
「じゃあ公平さを考慮して、上皇妃の身内を殴るわ。」
バキ!!
「ぶぐ!?」
そう宣言して、私は口ひげ超エロ親父を殴った。
「きゃああああ!?二三人くーん!?」
「二三人!?」
「私の愛息子が!!」
「な、なぜだ、蓮!?なんで、父親である俺を殴るんだ!?」
「誰がお前の子供!!?違うって言ってんだろーが!!あと殴ったのは、そのまんまの言葉通り、お前が皇室から降嫁した女の祖母と身内関係にあるからだよっ!!」
「それ言ったら、母さんと父さんと柊護も当てはまるじゃないか!?なぜあえて、俺をチョイスしたんだよ!?」
「あ、ちと訂正。元皇族の栂の宮未子改め、上皇妃の孫で身内の檜扇未子の夫だから。」
「私への嫌がらせで二三人君を殴ったの!?凛道蓮っ!!?」
「そうですが、なにか?ということで、貴女が騒げば、貴女の二三人君を、檜扇二三人をめちゃ殴ります。」
グッと握りしめた拳を見せながら言えば、青い顔で檜扇二三人が妻に訴える。
「み、未子っち!!お願いだから、お口にチャックしてぇ!!」
「そんな二三人君!言われっぱなしになれっていうの!?」
「未子っちが言われっぱなしになるのは、俺もすごくつらいよ!?でもわかってよ!!俺、未子っちの愛を信じてる!!一番愛してる!!」
「二三人君!」
「未子っちも、俺を愛してるなら静かにしてくれよぉ~!!いつもの気丈で上品な未子っちに戻ってよぉ~!!」
「・・・そうね・・・私、少し冷静さにかけていたわ。良い子にしてるから安心して、二三人君♪愛してるわ♪」
「俺も愛してるよぉ~未子っち♪」
「私も愛してるぅ~二三人君♪」
「未子っち♪」
「二三人君♪」
(あー気分悪くて胸焼けしてきた・・・!!)
酷い茶番を見せつけられ、テンションが下がる私。
しかし、おかげで冷静になれた。
落ち着いたところで、私は瑞希お兄ちゃんに謝罪した。


