彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)




「うははは!凛!わしの白飯、メガ盛りまだぁー!?」
「はいはい、今よそいますから。雷太はどれぐらい食べる?大盛?中盛?」
「あ!自分でつぐっす!自分のことは自分でします!」
「その心がけは嬉しいんだけど、キッチンは関係者以外の立ち入り禁止なんだよ。」
「え!?」
「うははは!そうやねん!!わしも入れへんねーん!」
「ど、どうするれば、入れるんすか!?」
「えーと、瑞希お兄ちゃんが許可したらかな~?」
「わかりました!!必ず下剋上して見せます!!待っててくださいね、凛先輩!!」
「あ、うん。頑張ってね。」
「うははは!凛、凛!はようメシにしようでー!お腹と背中がくっつくわー!」
「はいはい、わかりましたから。」



雷太とヤマトをなだめてからキッチンに戻る。
そして、メガ盛りと大盛サイズのご飯をよそい、保温ポットで2人分の煎茶とみそ汁を作り、冷蔵庫からヨーグルトも2人分出し、それらをまとめて全部お盆にのせて仲間の方へ運ぶ。



「お待たせしました。どうぞ食べて下さい。」
「うははは!待ってました!いただきまーす!!」
「いただきます!」



ヤマトの声に続く形で、雷太も食膳のあいさつをする。



「うまっ!さすがモニカはんや!うはははは!」
「ホントだ、うめぇ!」
「お代わりしていいから、いる時は僕に言ってね。」
「うははは!おおきに凛!!」
「あざっす!凛先輩♪」



そう言いながら、早くもおかずの半分とご飯の半分を平らげてしまう男子2人。
食欲旺盛だと思いながら、私はキッチンで、自分が飲む用の緑茶を保温ポットで作る。
緑茶が入った頃に、白米のお代わりがヤマトと雷太から来たので、お椀を受け取ってご飯をよそう。
瑞希お兄ちゃんが出かけた後の朝食は、大変にぎやかになったのだった。