「降嫁する時、国民が反対するもんだから、『弱者になれば文句は減るから』というお前の実母と上皇妃の命令で、病気でもないのに複雑性PTSDの診断書を書かされたおかげで、俺は心療内科と精神科医の友達をトータルで10人も失った!!」
「え!?10人も友達がいたのですか!?」
「多分違うぜ凛。あの手のタイプは、自分が一方的に友達だと思ってるだけだ。」
「真田殿の仰る通りです。詐病の診断をしたのを好機ととらえられ、皆さんそろって絶縁したのですよ、我が君。」
「うるさいぞガキども!!未子にもムカついてたが、檜扇のババアにも俺はムカついてた!!自分の言いなりになる皇族の嫁の威光をかさに、俺を顎で使いやがって!!宮内庁でもエリートだった俺を馬鹿にしやがって!!」
「ふざけんじゃないよ!!バカだから宮内庁をクビになって、未子ちゃんに拾われたくせに!!バカをバカ呼ばわりして何が悪いって言うんだい!?さっさと未子ちゃんを離しな!!皇族を敵に回す気かい!?」
「ばーか!!皇族だったのは昔の話!!世間で言えばこいつはただの一般人!!それを、上皇妃が特別扱いして、毎年数千万の税金をこいつに振り込んでただけの、あんたらにとってはATMの未子ちゃんは大事だもんな!?そうだよな!?未子と愛のない結婚をした二三人君よ!!」
「ち、違う!!俺は未子っちを一番愛してる!!」
「ほざけ!!お前が愛してるのは、皇族の肩書と特権だけだろうが!?」
「むうーむぐぐ!」
山口が否定すれば、拘束されている元皇族が暴れ出す。
「むぐ!むぐ!むぐむぐ!!」
なにかを必死で訴えているが、口を封鎖されているため声にはならない。
それでも私には、なんとなく・・・何を言っているのかわかった。
(きっと、口ひげ超エロ親父との間には純愛があるって言ってるんだろうけど・・・)
本当にそうなら、日本人のみならず、タイ人の愛人とか作らなくない?
ましてや、大親友と浮気しないでしょう?
「むーむーむー!むぐぐ!!」
「うるせぇバカ女!!黙れ!!」
バン!!
「むぐっ!!」
ドサッ!!
「未子っち!!」
「未子ちゃん!!」
「嫁ちゃん!!」
「おふくろ・・・。」
暴れる元皇族を、山口が床にたたきつける。
それで倒れた体を足で踏みつけると、楽しそうに言った。


