「・・・狂ってる。」
「ああ。まともな話し合いは出来ねぇな。」
私のつぶやきを、瑞希お兄ちゃんが拾って答えて下さる。
それにとどまらず、私の好きなお方は、笑い続ける女にコンタクトを試みた。
「それで高野代佳子、未子を殺した後はどうする気だ?」
「もちろん、大親友を殺された悲劇の女を演じるわ!!そのために、愛息子とお義父さんと口裏を合わせて、未子が絡むと善悪の区別がつかない女をあんた達の前で演じてきたのよ、凛道蓮、真田瑞希!!」
「・・・僕とヤマトの前で見せたマックでのやり取りも、お芝居でしたか?」
「そうよ!!檜扇湖亀と達比古の偽装の遺言書もあるから、遺産はすべて私達高野家の人間の物!!遊んで暮らせる暮らしが待ってるわ!!」
「なんですって!!?私の遺言書まで捏造しやがったのか!?」
「わ、わしの実印を悪用しよったのか!?」
「そういうことよ、ぼけ老人夫婦♪私は未子を失って悲しみに暮れる未子の両親と、上皇妃にとりいり、慰めてあげるの♪そうすれば、お礼のお金がたくさんもらえるからね♪」
(お金がたくさんもらえ―――――――――――!?)
その言葉で、反射的私は叫ぶ。
「テメー人の命を金に換える気か!!?」
「そうよ!!そういうわけだから~そろそろ死んでくもらうね♪皇室銀行の未子支店のATMちゃん?」
クスクス笑いながら、拘束されている未子の額を銃口で突っつく高野代佳子。
銃で額を押されている方は、真っ赤な顔で怒っているのがわかった。
うっすらと目に涙をにじませてもいる。
「あれー?未子ちゃん、泣いてるの??嬉し泣き??昭和天皇と孝淳皇后に会えるから楽しみなの??そうだよねー本来なら、結婚を許されないのに、昭和天皇が死んだタイミングで、出来ちゃった婚をした両親から生まれた子供だもんねー♪本来なら、水子になるべきだった亡霊が、いつまでものうのうと生きてるんじゃねぇーよ!!」
ガン!!
「うが!?」
怒りのこもった声で叫ぶと、ピストルで元皇族の頭を大親友は叩いた。


