「うははは!ちょっと便所!あ、わし大盛にしといて!!」
「メガ盛りにしといてやるよ。」
「うははは!超おおきに!」
どたどたと足音を立てながら、お手洗いに行くヤマト。
その間に、さっき、瑞希お兄ちゃんに用意したのと同じ要領で朝食の支度をする。
(雷太の分も用意しなきゃ。)
育ち盛りだから、2人ともたくさん食べだろう。
作り置きしてくれたモニカちゃんには悪いけど―――――――おかずを全部、使わせてもらった。
(ヤマトがよく食べるのは知ってるが、雷太はどうだろう?)
成長期だし、身体も大きいからたくさん食べるよね。
使い切るつもりだったので、どちらのプレートのおかずも山盛りにした。
そして、キッチンから出て、おかずがのったプレート皿を2枚、テーブルに置いた時だった。
「凛先輩・・・?」
声のした方を見れば、リーゼント頭が崩れた状態の雷太が立っていた。
「あ、おはよう、雷太!」
「お、おはようございます・・・!」
モニカちゃんが用意したパンクなジャージを着た中学生が、目を丸くして立っていた。
「雷太、よく眠れたか?」
「あ、は、押忍!寝れました!」
「じゃあ、顔洗っておいで。すぐにご飯が食べれるよ。」
「これ・・・凛先輩が作ったんすか・・・?」
「ううん、モニカちゃんだよ。僕はまだ、作り置きを任されるほどの腕じゃないからね。」
「はあ!?なんすかそれ!?ハロウィンの時、凛先輩の菓子食いましたけど、めちゃくちゃ美味かったっすよ!?十分、美味いっすよ!!」
「ははは!ありがとう、雷太。じゃあ今度、勇気をもって作り置きおかずを作らせて下さいって、頼んでみる。」
「絶対そうした方がいいっすよ!!凛先輩のご飯、絶対美味いはずですから!!」
「ありがとう。じゃあ、作ったら雷太も食べてくれよ?」
「もちろんです!1番に食べますから!」
「あ、ごめん。1番は多分、初代の先輩方になると思うから。」
(というか、瑞希お兄ちゃんに1番に食べて頂きたいから、ごめーん!)
〔★凛の中では順位が決まっていた★〕


