彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)




私達に有利に好転したように思えた戦いは、敵が増員されたことで、再び不利な展開になってしまった。





「槙雄!!舟槙(しゅうま)ちゃん!!やっと来たわね!!」





弟達の姿を目にするや否や、老害ババアは、私を指さしながら叫んだ。





「早く凛道蓮と真田瑞希を捕まえろ!!生け捕りにして、私自ら拷問して殺してやるんだ!!そして、こいつらの心臓で生き延びるのよ!!」
「姉さんの気持ちはわかってる。」





そう言うと、高野槙雄は懐から拳銃を取り出す。








「凛!!」
「瑞希お兄ちゃん!!」
「って、おい!?俺の後ろに下がってろ!弾が当たるだろう!?」
「それは僕のセリフです!お守りしますから、僕の後ろに隠れて下さい!」








お互いが、お互いをかばいあう私達。








「ばっきゃろー!ちっちゃいオメーの身体に、俺が隠れきれるか!!そもそも、隠れる意思はねぇんだよ!」
「瑞希お兄ちゃんがかがめば済むだけの話です!!往生際が悪いですよ!?」
「素直に兄貴の言うことを聞け!!」
「弟に甘えて下さい!!」
「お前は~!?」
「なんですか!?譲りませんよ!?」
「こんな時までかばいあいとは・・・美しい兄弟愛だな・・・。」
「ヘルメットマンさん!?」
「檜扇柊護!!」








私達のやり取りを、いつの間にか取り出した煙草を加えながら見つめる瑞希お兄ちゃんの異母兄弟。
タバコに火をつけると、煙を吐いてから言った。








「状況理解しろよ、ブラコン共。」
「出来てますよ!!」
「わかってんだよ、ボケ!!」
「きゃはははは!!だったら2人仲良く、死体に化けちまいな!!やれ!!槙雄!!」
「もちろんだ!!」








姉の言葉に弟は銃口を向ける。
それで私は目を見開いてしまった。