彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)




「ヤマト、感染症予防してきて下さい。」
「うはははーい!キレイ、キレイ、してくるわー!」



キッチンへ戻ると、ヤマトに手洗いうがいの指示を出す。
作り置きは、食欲旺盛男性がいることもあり、大量に多種類で冷蔵庫に入っている。
だから、ヤマト1人が食べた問い頃で、瑞希お兄ちゃん達の分が足りなくなることはない。



(そういえば雷太、まだ寝てるのかな?)



後輩が寝ている和室の戸は、閉まったままだ。
夜も遅かったし、今日は土曜日だし、寝かせておこうと決める。
とりあえず、起きてきてすぐに食べれるようにと、2度手間にならないようにと、3人分まとめて準備することにした。
私自身もしっかり手洗いをして、乾いたタオルで手を拭き、アルコール消毒をしたところで、ヤマトが戻ってきた。



「うははは!凛、凛!何手伝おう!?」
「キッチンは初代龍星軍と許可された者、僕以外は、立ち入りが禁止です。座って待ってて下さい。」



プレートを3枚出し、均等に数種類のおかずを乗せていく私。





「うははは!悪いのぉ~!で!?なにがあった!?」
「なんで、何かあった前提で聞くのですか?」
「うははは!だって凛、手首にええもんつけとるやないかぁー!!」
「あ、気づきました!?」
「うははは!気づく、気づく!パワーストーンと時計の見事なコラボ作品やんか!モニカはんの手作りー!?」
「そうです。ヤマトだから話しますが・・・パワーストーンでデコったボイスレコーダー機能付き腕時計です。」
「うははは!!どんだけ過保護―!?サウジアラビアの王族にでも狙われとんかー!?凛はみんなから愛されてるのぉ~!」
「愛というより、むしろ僕が迷惑をかけてるから・・・・・・・・・トラブル防止のためですよ。」
「それが愛やねん!愛されてる本人はその愛情に無自覚とは、天然はひどいのぉ~!うははは!」





手を叩きながら笑うと、ヤマトは言った。