「離せ離せ!!私をどうする気だ!!?」
「俺だって放したいんだよ、ボケ!!とりあえず、俺と凛が逃げ切れるまでは人質でいてもらうぞ。」
「おのれ!!スペアの分際で生意気な!!」
「おい、いい加減にしろ!!残念ながら瑞希お兄ちゃんは、お前のようなクズにはもったいない孫なんだぞ!!?悪口をやめろ!!」
「だったら、いじめ抜いてやる!!」
「はあ!?実の孫をいじめて、良心は痛まないのか!!?」
「そんなものない!!こいつは、私が生きるための道具に過ぎない!!檜扇家と高野家の者が病気になった際の、臓器提供者のストックの1人だ!!」
「~~~~~~~~~~~~このクソババア!!!」
頭にきたので、足をひねり上げる。
メキ!!
「いたーいぃぃぃぃ!!」
「よせ、凛!俺らの居場所が割れちまう!!俺は気にしてないからちょっかいかけるな!!」
「ですが!!」
「お前ら殺してやる!部落の私をいじめれば、どんな相手でも悪者に出来る!部落差別は犯罪だからな!!?」
「はあ~?なんですか、その屁理屈!?」
「これこいつの本心だ・・・。」
呆れる私に、同じ表情で告げる瑞希お兄ちゃん。
「最初の夫を介護虐待して殺し、部落者の身分を免罪符に使って、檜扇家を乗っ取ったんだ。そのために、5人殺してる。」
「え!?瑞希お兄ちゃん、鳥恒先生の話では、ご当主のおじい様と、長男さんと、長男さんのご両親だけじゃないですか?」
「誰の子供ともわからない、ホルマリン漬けの赤ん坊を忘れてるぞ、凛。」
「あ!?そうでした!!この人、完全な連続殺人犯ですね!!」
「おい!!辰也はどこまで知っている!?」
「もう上品さもない聞き方してきますね、檜扇湖亀?」
「黙れ黙れ!!お前ら2人、必ず殺してやる!!」
「そんな物騒なこと言うから、1度は檜扇達比古に捨てられるんですよ。別れを切り出されるのですよ。」
「ばあーかっ!!最初から、達比古とは別れてなんかいないよ!」
「え!?別れてなかった!?」
(ということは!)
「鳥恒先生の予想通り、別れたフリをしただけだったのですね!?」
「チッ!あのガキ!そんなことまで、お前らに言ってたのか!?」
悪態つく老女を瑞希お兄ちゃんが怒鳴る。


