彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)









「九条アキナは・・・實盛組の組長の女だ。もっとも、正妻に近い女とされている。」
「正妻!?アキナさんが!?」








動揺する私をよそに、瑞希お兄ちゃんは冷静に言葉をつむぐ。








「で?どっちから先に接触してきた?」
「・・・九条アキナからだ。」
「九条アキナは、この場にいる奴の誰と、接触したんだ?」
「わ、わしだ。」
「チッ!そうかい、そうかい!色仕掛けで、ヤクザの組長の正妻候補とセックスしたのかよ?」
「誘ってきたのはあっちだぞ!?わしは悪くない!!」
「お義父様!!?」
「ウソでしょう、大伯父様!!?」
「義兄貴、ヤクザの組長の女と寝たのか!!?」
「よりによって、ブラックリスト入りしてる實盛としちゃったのぉ!!?」
「・・・本当に女好きの男だよ、あんたは・・・。」



(もはや病気だわ。)








瑞希お兄ちゃんの前だから、瑞希お兄ちゃんと血のつながりがあるから言葉にはしないけど、女狂いにもほどがある。








「だいたいわかった。ジジイを利用して、ジジイの紹介でババアと接触したわけだな、九条アキナは・・・。」








はあーとため息をつくと、腕組みをしながら言った。








「それで?九条アキナはなんて言ってきたんだよ、ジジイ?」
「う・・・く、九条アキナは、湖亀が・・・わしの愛妻が、心臓のドナーを必要としてることを知っていた。元々、ドナー検査を受けさせるのが困難な真田瑞希を、どう説得しようか思案していたわしらに、真田瑞希の弱点である凛道蓮の情報と、九条アキナの私兵をプレゼントしてくれた。」
「九条アキナの私兵!?護衛とかじゃなくて!?」
「アキナなら、兵隊持っててもおかしくない。前に、遭遇してるだろう?」
「あ!?そういえば・・・」








それでつなぐとの出会いを思い出す。



(あれもあれで、大変な戦いだったな・・・)



「つーか、なによお前ら?ヤクザに兵隊借りなきゃいけないほど、檜扇財閥の護衛は弱いのかよ?」
「あんたには関係ないでしょう!!スペア風情が!!」



「瑞希お兄ちゃんへの悪口は許さない。」



バーン!!



「ぎゃあ!?」
「お義母様ぁぁぁ!!」








元皇族の態度が気に入らなかったので、そいつが大事なものを痛めつける。