彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「凛、ケガはないか!!?」
「瑞希お兄ちゃんこそ、無傷ですか!!?」
「痛い!痛い!もげる!手が!手がぁ!!」
「何やってんだ、オメーは!?」
「拷問される前に、先手を打ってるだけです。」
「もうやめろ!!やめろって言ってんだクソガキ!!クソガ・・・いたたた!!ウソです!!ウソウソ!!ごめんなさい!!やめて!痛い!!痛いよー!!」
「瑞希お兄ちゃん、山口と一緒でしたが、セクハラされてませんか!?」
「なんもねぇーよ。途中で合流しただけだ。監視付きの個室に押し込まれたと思ったら、血相変えて、野郎が飛び込んできやがって、一緒にババアのところに来いって言うからよ~」
「うぎゃあああああああ!!ひぎゃああああ!!へぎゃあああああ!!」
「そうでしたか・・・とにかく、ご無事で何よりです。」
「つーか・・・手錠してんのに、器用に技かけられるな?」
「はい!龍星軍の4代目総長である以上、瑞希お兄ちゃんとみんなを守らないといけないので、頑張りました!!」
「いたーい!いたーい!もうやめてー!助けてー!約束守っただろー!?いたーい!!」
「偉いぞ~ヨシヨシ♪」
「えへへへ♪」
「お前らぁ!!いい加減私をいじめるのはやめろ!!痛いのをやめさせろー!!」



「「うるせーボケ!!」」

バシ!!

バシッ!!



「うぶっ!!?」





ギャーギャー騒ぐ檜扇湖亀の右ほほを私が、左ほほを瑞希お兄ちゃんが平手打ちする。








「もうやめてぇ――――――――――――――!!!」








途端に、うるさい声が追加された。








「約束は守ったでしょう!!?お義母様への暴行をやめろクソガキ共!!」
「うわ~元皇族が怒ったぁ~顔ぶさいくぅ~」
「性格も不細工だけどな。てか、やっぱ手錠は邪魔だな・・・。」
「外さないからね!!最期に兄弟を再会させたやったんだから、それだけで満足しなさい!!頼まれたって手錠は外さ――――――――!!」

ガチャン!!

「よし、外れた。」
「へっ!!?」
「瑞希お兄ちゃん!?」








元皇族の騒ぐ声をさえぎるような機械音がしたと思ったら、私の目の前で瑞希お兄ちゃんは自分の手錠を外してしまった。








「すごい瑞希お兄ちゃん!!自力で外せるのですか!!?」
「まぁな。凛も外してやるよ。」
「な!?え!?ちょ!?」

ガチャン!!








困惑する檜扇未子をよそに、私の手錠を外す瑞希お兄ちゃん。