彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)




檜扇未子について行けば、応接室に通された。
元皇族がフカフカのソファーに腰かけたところで、机をはさんだ反対側のソファーに私も座らされた。
両脇を、屈強なスーツの男達に挟まれた形で。








「検査結果が出るまで、ここにいてもらうわ。」
「適合しなければ帰りますから。」
「適合するわ。」








自信に満ちた目で元皇族が言う。
それが面白くなくて、私はちょっかいをかけた。








「すごい自信ですね。どうして、そう思えるのですか?」
「憎らしいほど、そっくりだからよ。」
「は?」
「私の愛息子と愛人のゴミが、そっくりだからよ!!」
「ゴミはテメーだ、皇族の面汚し。」








ドスの効いた声で言えば、檜扇未子が私を見た。








「人を名前で呼べない病気にでもかかってるのかよ?お前、皇族の影武者じゃねぇーの?品が全くないんだよ。」
「品がないように感じるのは、皇族として、相手のレベルに合わせてあげてるからよ。わからないわけ?」
「俺はてっきり、備わってないからできてないだけだと思ってたぜ。だから、愛しい二三人さまは浮気三昧するんだろうぜ。」



「あの人の本命は私だけよっ!!!」








バン!!とテーブルを叩きながら立ち上がる元皇族。
眉間にしわを寄せて怒る姿は、汚く老いた、ドナーを必要とする彼女の身内を思い起こさせた。








「失礼しました、元皇族さん。しかし、愛を証明する根拠はありますか?」
「あるわよ!!冥土の土産に教えてあげる!!」



(冥土って・・・生きて帰す気はないってことか・・・。)








〔★凛は敵の予定を知った★〕