彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)









「では早速、検査を始めます。」
「頼んだわよ。」








そうやり取りをすると、部屋の出入り口に向かう檜扇未子。
それに続くように、私を拘束した青スーツの男達が続き、瑞希お兄ちゃんを両脇から拘束する青スーツの男2人がついてきた。
部屋から出ると、元皇族は言った。








「真田瑞希を例の部屋へ。」
「はい。」








檜扇未子はそう指示を出すと、私から離れて行く瑞希お兄ちゃん。








「え!?瑞希お兄ちゃん!?」
「凛!!」
「ちょっと元皇族さん!瑞希お兄ちゃんをどこに連れて行くのですか!?」
「別々にしないと、一緒に逃げるでしょう、あなた達?」


「う!?」

(当たり前だろうが!!)









そう言いたかったが、我慢して別の発言をした。








「逃げないから一緒にいさせてください!!」
「いやよ!!世間が勝手に作った話を信じて、私と愛する夫をあんた達はバカにしたんだからね!!許さないわ!!」
「絶対作り話だと思えませんよ!?瑞希お兄ちゃーん!!」
「凛、心配するな!!俺は大丈夫だ!!」
「でも!!」
「おい、檜扇未子!!凛に何かしやがったら、俺の臓器が使い物にならないようにしてやるから覚悟しやがれ!!」
「その時は、凛道蓮を殺すだけよ!!」
「瑞希お兄ちゃんと死ねるなら本望です!!」
「凛!!」
「瑞希お兄ちゃん!!」
「もぅ~!!うっとうしいブラコン!!さっさと連れて行って!!」








元皇族はヒステリーを起こすと、瑞希お兄ちゃんを拘束している男達に命じる。
それによって、スゴイ速さで遠ざかっていく瑞希お兄ちゃんと敵達。








「凛っ!!」
「瑞希お兄ちゃん!!」
「うるさい!!早く来なさい!!」








バシッと頭を平手でたたかれる。
恨めしい思いで相手を見るが、檜扇未子はとっくに私に背中を向けて歩き始めていた。
何処に連れていかれるのかよりも、瑞希お兄ちゃんが無事でいる事だけを祈った。