彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)









「殺したてで臓器をとるのも、生きている状態で臓器をとるのも、どちらも同じ事なんだよ、バカガキ共!!」
「なっ!?」
「テメーら・・・!!」
「山口は腕のいい医者なのよ~!?ところで凛道蓮君、二の腕が震えてるみたいだけど、注射が怖いなら、目を閉じていれば震えは収まるわよ~!?」



「わかりました!!言う通りにするので、瑞希お兄ちゃんを殺さないで下さい!!」

(女子バレするのと、瑞希お兄ちゃんの命を天秤にかければ、瑞希お兄ちゃんの方が大事よ!!)








抵抗をやめ、二の腕振動をやめる私。
それで山口が、私の腕をパン!!と叩く。








「最初から素直に言うことを聞け!!ゴミクズが!!」








そう言って、叩いた場所に注射針を乱暴に刺した。







「痛っ!?」
「凛!!」
「瑞希お兄ちゃん・・・!!」








視線が交差する私達の間に、元皇族が割って入る。
それに合わせ、私の腕から注射針が乱暴に抜かれた。








「痛い!」
「凛!?おい、凛を手荒に扱うな!!」
「うるさい!!医者に命令するな、格下のゴミが!!」
「瑞希お兄ちゃんはごみじゃない!!謝れ!!」
「静かにして頂戴。」

カチャン!








冷たい声と器械的な音。
私のこめかみに密着する冷たい無機物の感触。








「凛っ!!」
「大人しく血を抜かれなさい、真田瑞希!!凛道蓮を殺すわよ!!」
「わかった!!やめろ!!言う通りにしてやるから、凛にケガさすな!!」
「瑞希お兄ちゃん!!」








檜扇未子に銃口を突き付けられ、スーツの男達に身体を拘束された状態で、瑞希お兄ちゃんが採血される姿を見るハメになる。
山口は私の時同様に、思いっきり瑞希お兄ちゃんの腕を叩いて、乱暴に注射針を刺す。








(絶対わざと、乱暴にしてる!!)

自由になったら、後で覚えてろよ山口!!



「ちょっと山口!!真田瑞希は丁寧に扱って!!凛道蓮よりも、適合する確率が高いサンプルなんだからね!?」
「も、申し訳ありません、未子様!!」








元皇族の言葉で、優しい動作に切り替える最低男。
採血の作業はあっという間に終わり、山口は恭しく檜扇未子に頭を下げながら言った。