「検体に傷をつけられては、湖亀様が困ります!!耐えて下さい!!」
「ちくしょうー!!殺す!!殺す!!殺す!!よくも、でたらめな物語を信じて、私を悪く言ったわね!!?」
「いや・・・今のお姿見る限り、でたらめだと思えませんよ?マジですか、瑞希お兄ちゃん?」
「・・・マジだ。」
ハーと肩で大きくため息をつきながら、うんざりした顔で瑞希お兄ちゃんは言った。
「女狂いに、皇族の娘が惚れ込んで、持参金を辞退してまで結婚した。もっとも、未子さまの両親と祖母が、持参金も持たずに嫁入りした娘兼初孫を気の毒に思い、持参金以上の大金を、税金を、現在進行形で、毎年未子様に振り込み続けてるけどな。」
「はあ!!?降嫁した一般人に、毎年税金を使ってるのですか!!?」
〔★使われている事例が存在します★〕
「ウソでしょう!?そんな勝手が許されるのですか!?」
「そう言われても、祖母が毎年孫のために一千万円生前贈与を続けてるのは事実だ。」
「天皇陛下はなにもおっしゃらないのですか!?」
「老害に、正論が通じるわけないだろう?ダメもとで、やめるように言い続けてはいるが、効果は出てねぇーよ。」
「最悪だ、天皇の陛下の母!!」
〔★真面目に税金を納める者達からすればそうなる★〕
瑞希お兄ちゃんの話と、檜扇未子の身元がわかったことで驚きはしたが、すごく納得できた。
(どうして、高野舟槙があっさり引いたのか・・・そりゃ、元皇族で、未だに力も持ってるなら、逆らわない方が利口だわ。)
大人しく従うしかないだろう。
(でも私は利口じゃない。)
恋に忠実に生きる正直者。
「元皇族の檜扇未子に言います。僕も瑞希お兄ちゃんも、ドナー検査は受けませんよ。」
(みんながみんな、元皇族の言いなりになると思うな!!)
「ここまで来ておいて何言ってるの!!?山口、さっさと検査を始めて!!まずは、生意気なガキ、凛道蓮の方から調べてちょうだい!!」
「ちょっと待てよ!!凛はまだ16だ!!法的にドナー検査を受ける資格はない!!法律違反だ!!」
「ホホホ!!不良のくせに、法律を口にするなんて!!バカな子ね~!!」
「まったくですね、未子様!!おい、おかまやろう!!こちらには、皇族を御親戚に持つ未子様がいることを忘れたか!?」
「なんだと!!?」
「その通りよ!!」
山口の言葉を聞き返せば、檜扇未子がドヤ顔で言った。


