彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)




「今日は烈司も、モニカも、伊織も、皇助も、用事があって早く家出てんだよ。多分、俺が一番最後だろうな。」
「え!?そうなのですか!?」
「そうなのです。」



布団から体を起こせば、上のジャージを脱ぎながら答える好きな人。
相変わらず、引き締まった細マッチョのお身体してるぅ~♪



「あの!僕、朝ごはんの用意しますよ!」
「いや、作り置きがあったはずだからそれ食うわ。凛もそれを食べてくれ。神楽坂にも食わせろよ。」
「わかりました・・・では!お見送りします!」
「おう、頼むわ!ついでに、弁当持ってくから、弁当用の作り置きの中から、適当に詰めてくれよ。」
「わ、わかりました♪」



ボクサーパンツ姿の瑞希お兄ちゃんにお願いをされ、朝からテンションが上がる。
すぐさま私も、素早く着替えを始める。
急いでジャージを脱いで、アンダーシャツ姿になった上から、モニカちゃんが作ってくれたパンクロリータのトレーナーを着る。
瑞希お兄ちゃんにお尻を向けてズボンを脱ぐ。
一応、ファールカップはつけてるけど、念には念を入れての対策だ。
ジーンズをはいてチャックをあげてボタンを留める。
そして、昨夜・・・今日の深夜にプレゼントされた腕時計を見につけた。





(何度見ても、可愛いなぁ~♪)





ご機嫌で振り返れば、瑞希お兄ちゃんも着替えを完了しており、私を眺めているところだった。
目があった時、ニヤリと笑いながら言われた。





「凛は可愛い尻してるな?」
「え!?」

(か、可愛いって褒められた!?)





顔が熱くなるのを感じていれば、瑞希お兄ちゃんは楽しそうに仰る。





「ははは!モニカと痴漢には気をつけろ~歯磨きに行くぞ!」
「は、はい!」





階段で1階の洗面所まで下りる。
そして並んで、歯磨きをする。
終わったのは同時だけど、私は一歩早く踏み出した。