彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)









「あなたラッキーね。死ぬ前に、近距離で私を見ることが出来たのだから。」
「はあ!?なんで凛と俺が死ぬ前提で話し進めてんだ基地外女!!」
「そうですよ!!珍獣がいれば、見てしまうのが人間というものです!!あなた何者なのですか!?」
「はあ!?あなた、私が誰か知らないの!!?」
「知りませんよ!!誰ですか、瑞希お兄ちゃん!!?」


「はあ!?マジか凛!?このババアを知らないのか!!?」








素直にわからないと言えば、同じリアクションをする正妻と瑞希お兄ちゃん。








「知りません!!檜扇二三人の正妻ということしか知りませんよ!!」
「なんて無知なの!!?」

ガン!!








そう叫ぶなり、近くのテーブルを蹴り飛ばす正妻。





「わっ!?」
「凛、下がってろ!!」





それで、素早く私を背後に隠す瑞希お兄ちゃん。








「ものに当たり散らすなヒステリー女!!お前なんか、生まれた場所に恵まれただけの非常識の塊のゴミのくせに!!」
「なんですって!!?あんたなんか、二三人君の汚点のくせに!!愛人の子供が生意気言うな!!」
「既婚と隠して、おふくろを騙した男が父親って意味では、まさに汚点だぜ!!」
「そうですよ!瑞希お兄ちゃんのお母様に結婚詐欺を働く夫を持って、恥ずかしくないのですか!!?」
「黙れ!!二三人君はモテるから、優しいから、女達に騙されやすいだけよ!!」


「「はあ!?」」

(恋は盲目とは言うけど・・・ここまでくると心療内科への受診を勧めたい。)


「檜扇未子・・・あなたに人を見る目がないのはわかりました!!一期一会の付き合いになると思って確認しませんでしたけど、どういった家柄のお方か、うかがってもよろしいですか?」
「それが人にものを訪ねる時の態度!?もっときっちりお願いしなさいよ!!」
「ふざけんな!!凛はきちんと礼儀正しく聞いてんだろう!!?」
「わ・た・し・は!!特別な人間のよ!!?それを知らない時点で人として終わってるのに、口をきいてあげてるのよ!!?土下座でお願いするぐらいの誠意を見せなさい!!!」
「・・・わかりました。」
「凛!!?」



(こいつ、話が通用しない。)



動揺する瑞希お兄ちゃんをよそに、私は私なりの対応をすることにした。
その場に正座すると、頭を下げながら言った。