「俺が先に、凛道蓮と真田瑞希に会いに行ったんだぞ!?」
「だからなに?ここまで連れて来たのは私よ?」
「そうよ、舟槙ちゃん!未子ちゃんにお礼を言うならまだしも、文句を言うなんて!!ごめんなさいね、未子ちゃん!!父親と祖父が甘やかしたせいでこんなことに・・・!!」
「気にしないで、代佳子ちゃん。舟槙君は、自分が真田瑞希と凛道蓮にドナー検査を認めさせられなかったから、すねてるだけってわかってるから♪」
「なっ!?貴様っ!!」
「なに?文句でもある?私が何者か忘れたの?」
「ぐっ・・・!!」
「本来なら、お義母様のドナーである凛道蓮君を殺そうとした人間の息子は一族を追放されるのが普通。だけど、あなたは代佳子ちゃんの血を半分引き継いでいるのと、代佳子ちゃんに泣きつかれた。だから、追放するのは高野長月と高野槙雄だけで許してあげたのに・・・・・・・私の許可なしに凛道蓮君と真田瑞希君に会いに行くんなんて!」
「僕に父と祖父を見捨てろというのか!?」
「じゃあ、お母さんを見捨てて、一緒に男同士で出て行けば!?」
「そ、そんなこと―――――――――!!」
「出来ないわよね?」
「・・・・・。」
黙り込んでしまう息子に、母親がそっと小声でささやく。
「舟槙ちゃん・・・あなたが優しい子だってママはわかってるわ。だけどね、世の中には、足手まといは切り捨てなきゃいけない時があるの?わかるでしょう?」
「・・・・・!!」
「舟槙、ママと未子ちゃんを困らせないで!!」
「ママ・・・・・!!」
「舟槙君、返事は?」
檜扇未子の言葉に、親の仇を見る目で正妻を見る高野舟槙。
そして――――――
ドン!!
「きゃあ!?」
「代佳子ちゃん!?」
自分を抱きしめている母親を突き飛ばし、その腕から逃れると、私達に背を向けて離れて行く高野代佳子の息子。


