彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)









「瑞希お兄ちゃん!!」








真っ先に好きな人の安否を探れば、強く手を引かれて抱きしめられる。








「無事か凛!!?」
「はい!瑞希お兄ちゃんは大丈夫ですか!?」
「俺は平気だ。」
「よかった!!」








瑞希お兄ちゃんの胸に顔をうずめれば、私の頭をなでながら、私に身体を密着させる瑞希お兄ちゃん。
それが嬉しくてくっついていれば、ため息が聞こえた。








「本当に超ブラコンね・・・。」

「檜扇未子さん・・・。」
「クソババア!!」
「瑞希君の優しい表情が見れるとは思いもしなかったわ。」
「見せもんじゃねぇぞテメー!!」
「じゃあ見せつけないでよ。近親相姦なんて、気持ち悪いったらありゃしない!」
「なんだとテ―――――――――!?」


「舟槙っ!!!」








瑞希お兄ちゃんと、檜扇未子ではない声が重なる。








「舟槙!!舟槙!!舟槙!!!無事だったのね!!?」
「お母さん!!」








見れば、両手を広げながらこちらにやってくる厚化粧がいた。
そんな厚化粧に、同じく両手を広げながら高野舟槙は抱き着いた。








「お母さ――――――ん!!!」

ガシ!!

ガバ!!

「よかった!!無事でよかったわ、舟槙ちゃん!!日本一ガラの悪いヤンキーの巣窟に1人で向かったと聞いて、お母さん心配で、未子ちゃんに助けを求めたのよ!!」
「え!?お母さんが知らせたの!!?」

「「テメーか!?物騒な連中を送り込んできたのは!!?」」








高野舟槙が叫び、私と瑞希お兄ちゃんが声をそろえて怒鳴れば、愛息子の頭をなでながら厚化粧は言った。





「当然でしょう!?舟槙ちゃんはか弱い一般市民!!底辺の集まりに行ったら、何されるかわかったもんじゃないわ!!」
「危険にさらされたのは、俺らの方だ!!」
「拳銃向けられたのですけど!!?」
「あっそう!正当防衛だから、当然じゃない!!さすが未子ちゃん♪神対応~!!」
「やーねぇ、代佳子ちゃんたら♪大事な大親友のためなら当然じゃなーい♪」
キレる私達をよそに、ウフフ♪キャッキャッ♪とはしゃぐ中年女2人。
「そういうわけだから代佳子ちゃん、怖い思いをした舟槙君を慰めてあげて♪あとは私に任せて、別室で親子水入らずでくつろいでおいで♪」
「いいのぉ~!?じゃあ、お言葉に甘えるね♪行こう、舟槙ちゃん♪」
「ま、待ってくれよ!」





正妻とその大親友の言葉に、戸惑いの表情を見せる高野家の孫。