彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「くっ・・・頼む!!凛は見逃してくれ!!」
「あ!?」





そう言うなり、瑞希お兄ちゃんは私を背後に隠す。










「凛は見逃して下さい!!」



(え!?)

瑞希お兄ちゃんが敬語を使ってお願いをした!?

(これはなにかある!!)










そう思ったので、素早く腕時計の録音ボタンをONにした。










「聞き分けがない子ね・・・見せしめに1人処理しようかな~」










ニヤリと笑って指をさす。





「あん!?なんの真似だテメー!!?」





その先にいたのはカンナさん。
正妻の動作に合わせ、男達が一斉に銃口をカンナさんに向けた。








「言うことを聞かないと、ここにいるお友達が順番にこの世から卒業していくわよ?」








大胆不敵な脅し。










「やめて下さい!!カンナさんを殺さないで下さい!!」
「マジやめろ!!俺だけで十分だろう!?そもそも凛は、16だ!ドナーになれるのは18からだろう!?使い物になんねぇーぞ!?」
「大丈夫よ。凛道蓮君が適合した時は、真田瑞希君の臓器として提供するように、お医者様にお願いして同意も得たから♪」
「テメー!!!医者を金で買収したのかっ!!?」
「この人悪知恵がすごいのですが!?」










瑞希お兄ちゃんと共に驚いていれば、ホホホと優雅に笑う檜扇未子。










「お金も知恵も、使い方次第なの。さあ、凛道蓮君、真田瑞希君、私と一緒にいらっしゃい。」
「くっ・・・!」
「瑞希お兄ちゃん・・・」










どちらともなく顔を合わせる私達。
それにあわせるように、檜扇未子は言った。










「もう一度言うわね。大事なお友達や恋人たちを助けたいなら、言うことを聞きなさい、蓮、瑞希。」



(―――――――――――やられた・・・!!)










相手は事件をもみ消せる権力を持っている。
大事な友達と先輩達を危険にさらすわけにはいかない。










(ついて行くしかない・・・!)

「・・・。」










そんな思いで瑞希お兄ちゃんを見れば、悔しそうな顔でうなずいてきた。
それで、私と同じ考えなのだと察した。