彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






瑞希お兄ちゃんのバイクで帰り、シゲ先生の車でシゲ先生の病院に帰り、そこから単車で帰ってきたヤマトに送ってもらった翌日。
私が、凛道蓮がミンチにされかけたことはニュースにならなかった。
朝昼夕方と確認したが、未成年が殺されかけたという『事件』は、ネット記事にもなっていない。





「瑞希お兄ちゃん・・・昨日のこと、報道されてませんね・・・。」





いつも通りにお店に来た私が聞けば、無表情で瑞希お兄ちゃんは答えてくれた。





「檜扇家の力だろう。」
「そうですか・・・。」





言われてみれば、警察署長がヘルメットマンさんに対して召使のように接していた。
ヘルメットマンさんのおかげで、私は警察での身バレを防げた。








「つーことで、オメーらを巻き込んじまって悪いな。今日、集まってくれたこと、初代総長として感謝する。」








そう言って、一階の店舗スペースに集まっている新旧龍星軍のメンバーと凛道ガールに声をかける真田瑞希様。
初代と凛道ガールは私服だが、現役メンバーは特攻服を身にまとっている。
室内のセンターに瑞希お兄ちゃんが立ち、その横に私が陣取る形で、異例の集会が開始された。








「俺と凛道蓮が敵のマトにされてる以上、今日ここには、俺ら兄弟と関係の深い連中に集まってもらったわけだ。」
「・・・だからって、素人の凛道の女どもまで呼ぶのはどうかと思うんすけど、瑞希さん!?」








いまいましそうに言ったのは、現役龍星軍の総長代行の円城寺大河君。
その鋭い視線は、女性3人に向けられていた。





「あら~ガールズバー指名ナンバーワンのお姉さんがきてるのに、嬉しくないの坊や~?」
「ますみ、小学生からずっと、ミス桃山女学院なんですけど~?身近で見れることに感謝しなよー?」
「わ、私は、何のとりえのない一般人です・・・。」
「この能天気共・・・!」





メンチを切る円城寺君を見ることなく、スマホを見る瑠華さんと、鏡の中の自分を見るますみちゃんと、うつむいて床を見つめて固まる涼子ちゃん。





〔★それぞれの性格がよく表れている★〕