彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)









「皆さん、今日のところは帰りなさい。これ以上遅くなっては、保護者の方々が警察に相談をしてしまいますよ。」
「そうですね。あまり遅くなると、涼子ちゃんと雷太の親御さんが心配する。」
「雷太君と涼子さんは、私が車で送りましょう。雷太君の原付は、ヤマト君が運転して、雷太君の家まで運んだら、ヤマト君は私の車で帰るということで良いかな?」
「いいですね。そうして下さい、シゲ先生。」
「ちょっと待った!!それだと、凛先輩はどうやって帰ればいいんだよ!?」
「病院に泊まるということですか?」


「いいや!!俺が連れて帰るから心配すんな!!」
「え!!?」

(この声はまさか―――――――――!!?)








そう思い、振り返れば、そこにあのお方がいた。










「瑞希お兄ちゃん!!?」










大好きな人が立っていた。








「み、瑞希お兄ちゃん、どうしてこ――――――――――!?」

ギュッ!!








ここにいるのですか!?と聞く前に、思いっきり抱きしめられた。






「わっ!?」






瑞希お兄ちゃんの腕の中、痛いぐらいに抱きしめられる。









「み、瑞希お兄ちゃん?」
「・・・。」
「あ、あの・・・」
「ス―・・・・・!!」









瑞希お兄ちゃんは大きく息を吸うと、私へと視線を合わせながら言った。











「この大馬鹿野郎―――――――――――!!!!」

「ひゃ!?」











怒声を浴びる。










「テメーあれほど檜扇家と高野家は危ねぇって言ったのに、何やってんだよ!!!?チワワみたく、ミンチ肉にされかけた後だってのに、のほほんとした面しやがって!!!」
「え!!?なんでそれを御存じなのですか!!?てか、どうしてここにいるのですか!!?」
「シゲ先生から連絡もらったんだよっ!!!」
「え!!?シゲ先生!!?」










首だけ動かしてシゲ先生を見れば、にっこりとほほ笑むお医者さん。