彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「いつ!?どこで!?そいつと会ったんだ、烈司!?」
「それが思い出せないから困ってんだよ、瑞希ちゃーん?間違いなく、視たことあるんだけど、良い人カテゴリーにヒットしないというか・・・性別は多分男性で、けっこう昔に会った感じなんだけどなぁ~」
「あ、男性というのは間違いないと思います!僕、バイクに乗せてもらった時に密着してわかったのですが、細マッチョな人でしたよ!」
「ああん!?密着したのか凛!?」
「あう!?」





同意した途端に、瑞希お兄ちゃんに首根っこを掴まれる。







「ちょ、瑞希お兄ちゃん!?」
「テメー!?凛先輩に何しやがるんだよ!?」
「腰に手を回したのか凛!?」
「そ、そうですが!?」
「ばか!!そういう時は、タンデムバーか、相手のベルトか、最悪肩につかまっとけや!!」
「え!?でも、瑞希お兄ちゃんとは―――――――」
「俺は良いんだよ!!あ!?まさかとは思うが凛!ヤマトのケツに乗る時もそうなのか!?」
「そうですが?」
「禁止!!今後は俺以外のケツに乗る時は、タンデムバーをつかめ!!俺以外を乗せる時も、女子をのぞいては、タンデムバーをつかませて、身体に触れさせるな!!以上、初代総長命令だ!!」
「ええ!?」
「わかったな!?返事は!?」
「お、押忍!」







同意すれば、首根っこから手を放して下さる瑞希お兄ちゃん。





(ああ、あなたにつままれるのも悪くなかったのに~♪)





「瑞希―それひどくないか?瑞希以外は、抱っこスタイル禁止とかー」
「そうよ!凛ちゃんにお触り出来ないじゃない!」
「独り占めにもほどがあるぞ、ブラコンよ。」
「凛先輩との姫抱っこが禁止・・・・・」
「わははは!!」
「うるせぇテメーら!総長命令に従えや!!完成した『カッフェ・ドルゾ』やれねぇぞ!?」
「あーうそうそ!納得したから『カッフェ・ドルゾ』くれよ、瑞希!」
「モニカちゃんは心が広いから、許してあげるわ!だから『カッフェ・ドルゾ』をちょうだい!」
「同意してやるから、さっさと『カッフェ・ドルゾ』をよこせ。中坊もそれでいいな?」
「・・・うっす。」
「わははは!『カッフェ・ドルゾ』効果はすごいぜぇー!!」





そんなやり取りをかわしながら、瑞希お兄ちゃんから出来立ての『カッフェ・ドルゾ』を受け取っていく烈司さん達。