彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)




雷太が暴露したことで、真田瑞希の関係者と名乗る親子のことはもちろん、ヘルメットマンさんとの2ケツの件も話すことになった私。
場所を暖かな暖房の入る室内へと移動し、瑞希お兄ちゃんのドリンクが仕上がったところで、何があったかを順序よく私は話した。
定位置に座る私の隣に瑞希お兄ちゃんが座り、横向きで向き合って説明した。
私の反対隣・・・背中には、雷太が張り付いて離れてくれない。
烈司さん達初代龍星軍の先輩方は、それぞれの席に座って、瑞希お兄ちゃんが作ったドリンクのカフェインを飲みながら話を聞いている。
私の説明に、瑞希お兄ちゃん以外は無表情で聞く初代龍星軍の先輩達。
肝心の瑞希お兄ちゃんは、眉間にしわを寄せ、不服そうなお顔で聞いていた。



「ということで・・・以上が、パトロール後に起きた出来事です。」



私が語り終わった時、部屋の中は重苦しい空気に包まれていた。




「凛!」
「はい!」




最初に沈黙を破ったのは、瑞希お兄ちゃん。
メンチを切りながら、怖い声で私におっしゃった。





「俺は言ったよな?『いかのすし』を守れって?」
「いかのすし??」
「は、はい!瑞希お兄ちゃん!」





首をかしげる雷太をよそに、私は言葉をつなぐ。





「瑞希お兄ちゃんに言われたので、『いかのすし』を守って、怪しい奴は交番に連れて行ったし、逃げました!」
「アホ!!どこの世界に、不審者を交番まで案内する奴がいるんだよ!!そういう時は逃げろや!!」
「ご、ごめんなさい!でも、伊藤巡査に頼って好感度を上げようという、思惑もあったわけでして~」
「乙女ゲー発想やめろや!!自分の身の安全を第一に考えろや!!なんで逃げないんだ!!?」
「に、逃げましたよ!?不審者の親からは!?」
「逃げれてねぇよ!!ついて行ってんじゃねぇか!!」
「え!?僕、ついって行ってませんが・・・??」
「ついて行ってるじゃねぇか!!」

ドン!





机を強くたたかれ、ビクッとする。