「会社経営者だった最初の夫が残した金を使い、当時大学生だった達比古の大学に入学して近づいたんだ。」
「え!?湖亀さんおいくつだったのですか!?」
「最初の夫と結婚した時は、16だった。今と違って、昔の女性は16歳で結婚が可能だったからな。」
「僕と同じ年!?」
「凛と同じ年の時に、それだけ悪行の限りを尽くせるとは、大したタマだぜ!」
「ああ、したたかなメギツネだ!愛人を保護者にして、大学に入学し、持ち前の美貌で、簡単に達比古の恋人になった。」
「え!?愛人もいるのに恋人って―――――――2股になるじゃないですか!?」
「2股はない。湖亀の愛人が湖亀の保護者代理になって間もなく、変死してるからな!」
「変死!?」
思わず瑞希お兄ちゃんの顔を見れば、眉間にしわが寄っていた。
何とも言えない気持ちになり、自然と、仲間達と顔を見合わせる私。
その上で、恐る恐る言葉にした。
「・・・それ、檜扇湖亀達が始末したように思えるんですけど?」
「わしもそう思ってる!」
「ええ!?鳥恒師範!さすがに人殺しは―――――――・・・・・」
「ありえるぞ、良信!!最初の夫を精神的に追い詰めて衰弱死させてる!金のためなら、手段は選ばん一族だからな!」
その言葉に、誰も反論できなかった。
それだけ、ここまで聞いた高野湖亀の人物像が強烈だったから。
「今の話は、最初の夫の件は、わしが成人してから直接ご兄弟達に聞いた話だ!あとになってから知った話だよ!!わしよりも先に、その事実を調べ上げ、知ってしまったおじい様達の心中を考えると――――――――――はらわたが煮えくり返る!!」
そう叫ぶ鳥恒先生の目は、血走っていた。
目を離すことが出来ず、話に聞き入る私達。


