彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「それは、最初の夫は湖亀に殺されたと言われて当然だぜ。」
「ああ!けっきょく、体力がない状態では手術は出来なかった。最初の夫は病気が治せないまま、湖亀は一族を引き連れてきて『自分に有利な遺言状を書け!』と衰弱した最初の夫に迫り始めた。兄弟達がそれを止めに入れば、『人の家の問題に口を出すな!』と、『部落者を差別するなら、お前らが悪者になるよ!』と脅しにかかった!兄弟達は何も言えなくなった。あの女を注意したり、怒ったりすれば、その矛先がすべて、兄である最初の夫の元に『あんたのせいで私が怒られた』と、理不尽な怒りを、ヒステリーを長時間向けられる、自分達も生活があるから、24時間兄を監視することが出来ないというのもあって、あの女の好きにさせるしかなかったと・・・悔しそうに教えてくれたよ・・・!!」
「あの・・・・最初の夫さんの最期はどうなったのですか?」
「手術が出来ず、精神的に衰弱して、あの女に看取られて死んだそうだ。あの女に有利な遺言書は書かなかったらしいが、『遺言書を書いてもらった!内容は私が全部相続することになってる!』と言い張り、自宅の庭に、夫の兄弟の人数分だけ藁人形を作って、藁人形を逆さにして釘に打ち付けて、近所にさらす奇行もした。それもあって他の兄弟達は、手切れ金代わりのつもりで高野湖亀の言い分を許した。最初の夫は、最後まで言葉と・・・おそらく証拠が残らないような暴力でいじめぬかれたのだろうに悔しいと・・・・・わしに教えてくれた・・・・・!!」



(最悪だ・・・!!)

渕上ルノアにも負けない最悪な女が、この世にいることに衝撃を受けた。



「神様がいるなら、バチぐらい当ててもいい案件じゃないですか・・・!」
「その通りっすよ!遺産だって、手切れ金と言わずに、争ってでも渡さない方がよかったんじゃないっすか、鳥恒師範!?」
「それは、最初の夫さんのご兄弟が決めたことだ。部外者が口をはさんではいけないぞ、良信。とはいえ――――――――真面目な話、本当にあの女に有利な遺言書が存在したのかはわからない。もっとも、遺言書はなくても、法律はどんな未亡人にも平等だ。最初の夫の遺産をあの女は独り占めし、愛人と共に次の獲物を物色した。それで選ばれたのが、檜扇達比古なんだ・・・!!」
「どうやって知り合ったのですか?」





疑問を口にすれば、鳥恒先生は教えてくれた。