彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「ははは!そうでもないぞ!今でも身分と肩書のある方の味方をする名残が、警察には残ってるからな!」
「それは・・・多少はあるかもしれませんが・・・」

(獅子島さんがそうだったな・・・・・)



「けっきょく、呉服屋夫婦のケンカは、愛人も隠し子もいないで片付いたが、妹さん夫婦は呉服屋夫婦に激高され、叩き出されて帰る羽目になった。そこで、これは湖亀が嘘をついてる、怪しいから調べようということになり――――――――新平民の部落者だとわかったんじゃよ!」
「湖亀さん、なんでそんな嘘ついたんだろう・・・」
「簡単だ!有名呉服屋の娘と見栄を張り、良いところの娘と偽装したかったんだ!その呉服屋を選んだのも、『遠方で簡単に行けない場所』だから選んだのだよ!」
「でも・・・家族への仕送りのために、ご飯を食べなかったと湖亀さんは最初の夫さんに言っていましたよね?それなのに、実家は裕福な呉服屋って、矛盾しますよ。おかしいと誰も思わなかったのですか?」
「『世間体には内緒にしているが、本当は借金だらけで、家計は火の車。』だと、ウソの説明をしていたんだ!」
「それ、計画的な結婚詐欺に当たりませんか!?」
「ああ、結婚詐欺だ!!ウソをついたことを美しい美貌で泣いて謝るもんだから、最初の夫は許してしまった!最初の夫の兄弟も、今回だけだと許してやった!それでしばらくはおとなしくなるかと思えば、ウソが発覚して、半月もしないうちに、今のお金で言えば三千万も一気に使った!」
「ええ!?何に使ったのですか!?」
「遊びだ!!」
「遊びに!?」
「さすがに、それで温厚だった最初の夫も怒った!それにあの女は謝るどころか開き直って、『部落者の私をいじめれば、お前は差別をしている悪者になる。』と、部落者である実の弟と自分の一族を引き連れて、最初の夫を脅したんだ!!」
「自分の伴侶を、脅迫したのですか!?」
「した!!」
「そんな・・・信じられない・・・!!」

(本当にお金目当てだったんだ・・・。)

「ひどいです・・・!最初の夫さんは、身元調査をするべきでしたね・・・!」
「あの女は人柄が良いからしなくていいと言って、身元調査をしなかったらしい!・・・馬鹿な男だ!!」
「まるで、秋篠宮家みたいですね!?」
「良い例えだ!まさしくその通りだ!!」





私の例えを褒めると、仏に仕えるご老人はさらに話始めた。