彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「凛道蓮君!!ここはわしらに任せて、逃げろ!!」
「そうだね。逃げて下さい。」
「ええ!?できませんよ!!」

(老人2人を残して、若い私だけ逃げろって!?無理無理無理!!)

「逃げるなら、みんなで逃げましょう!!」
「ああ、もう、良い子過ぎるな!おいで!!」





そう言って、鳥恒先生が私の手を取ると、病室の出入り口へ走る。





「逃がすな!!」
「捕まえてちょうだい!」





達比古教授と湖亀さんの指示を受け、黒スーツと青スーツの男達が追いかけてくる。





「待て!」
「止まれ!」





これに、最後尾を守るシゲ先生が―――――――――





「お断りします。」

ヒュン!

「おぶ!?」

ドテ!

ヒュン!

「あぐ!?」

ドテン!





追いかけてくる敵達を順番に足払いしていく。







(シゲ先生本当に強い!!)

さすが、瑞希お兄ちゃん達が信頼して、命を預けてらっしゃるお医者様だわ!!







感心している間に、鳥恒先生がドアに手をかける。
勢いよくドアを開ける動作をしたのだが―――――――







「ドアが開かん!?」
「え!?」







なぜか開かなかった。







「おーほっほっほっほっ!自動ロックをしたのよ!!」
「代佳子(よかこ)さん!?」
「貴様!!」







そう語る舟槙(しゅうま)さんの母親の手には、リモコンが握られていた。







(もぉ~~~~~~~!!本気で私を逃がさない気!?そんなにDNA鑑定させたいんかい!?)


「おかしいね、蓮君。」
「そうですよ、シゲ先生!僕本人が拒否してるのに、強制的にDNA鑑定させようだなんて!」
「半分はそうだけど、半分は違う意味で言ったんだよ。」
「え!?どういうことですか!?」
「黒スーツの男性達は、私と光憲君の攻撃で動かなくなっている。」







その言葉通り、床にはノックアウトされた達比古教授の親衛隊達が寝ていた。







「でも、青スーツの男性達は、急所を攻撃しても倒れない。医学的に見ても、異質だ。」
「え!?」
「うーん・・・ためしに、世界中の男性の弱点である股間を攻撃してみようかな・・・。」


「うおー!!」







静かにシゲ先生は言うと、私の方へ突っ込んできた青スーツの男の1人に俊敏な蹴りを食らわせた。







ゲシ!!

「ぐう!?うう・・・うお――――――!!」


「え!?うそ!?」

(金的への攻撃が利いてない!?)







殴られたり、蹴られ足りした時と同じリアクションで、勢いを失うことなく迫ってくる。
それを素早くかわしながらシゲ先生に聞いた。